1つの箱の天井と床にそれぞれ$n$個の点を定め, 以下固定する.
$n$--組み紐 とは. $n$本の紐で天井の1点と床の1点を箱の中で結んだものである. 天井と床のそれぞれの$n$点に対して, それぞれ$1,2,\ldots,n$と番号を付けることにする.
箱の1つの側面を決め,それを以下固定する. 組み紐のその側面への直交射影像が, 絡み目の正則射影と同様な条件を満たしている時, 正則射影 と呼ぶ. また,組み紐の 正則表示 も 絡み目の正則表示と同様に定める.
2つの組み紐$W$と$W'$が,紐を切ったり繋げたりせず, さらに天井と床の点を移動したりもせずに 1方から他方に変形できる時, $W$と$W'$は, 同型 であると言う.
組み紐$b_{1}$と$b_{2}$に対し, $b_{1}$の床の点と$b_{2}$の天井の点を 番号順に繋げると 新たな組み紐$b$を得る. この$b$を$b_{1}$と$b_{2}$の積と定める.
$n$--組み紐の同型類全体を$B_{n}$と表わすと, $B_{n}$はこの積に関して 組み紐群 と呼ばれる群になる.